6

4/15
前へ
/125ページ
次へ
「虚ちゃん、久し振りの学校はどうだった?」  夕飯の時にそう零人に聞かれる。 「どうって……普通に、楽しそうでしたよ。 何故か、帰りに沢山の人に遊ばないかと誘われましたが、これは受けといた方が良かったのでしょうか?」  ですが、零人を待たせては行けませんし……と呟く虚を横目に、零人は虚に言う。 「別に、虚ちゃんが嫌じゃなければ、全然遊んできても大丈夫だよ。 俺は別に、気を悪くしたりとかはしないから まあ、これに一言連絡くれればいいよ」  そう言って零人は手元のスマホを指す。  虚はこの春、入学祝として明宏たちにスマホを貰っていた。 「そうですか…… ですが、特に興味が惹かれた訳でもないですし、何かよっぽどのことがない限りはそのまま帰ってきます」 「そっか。」  零人はそれっきり、黙々と夕飯を食べ進める。  そんな様子の零人に首を傾げるも、虚も夕飯を食べ進めていく。
/125ページ

最初のコメントを投稿しよう!

21人が本棚に入れています
本棚に追加