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 虚は内心冷や汗をかいていた。  1度メルにもこの『嘘』を話したとはいえ、もしバレてしまったら、と言うことを考えると軽く恐怖を覚える。  虚が話した『嘘』  それは、入学前に零人と決めた虚の『設定』だった。  2人は、家族としていられる年齢ではない。  だから、この『設定』を造った。  もし、バレてしまったら。  その思いで、屋上から逃げようと思っていたのに。  右手を、先程まで自殺しようとしていた彼に掴まれた。
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