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 地下室。  そこは、ベッドとある程度の食料だけが置かれた、簡素な部屋。  そのベッドに横たわる1人の男。  その男は、もう余命幾ばくも無かった。  その男には、同居人がいた。  異形の目をした、緑色の目を持つ同居人が。  彼女は、美しかった。  彼女には、普通の生活を送ってほしかった。  だからこそ、彼は死の間際に彼女から離れる事を選んだ。  それなのに。 「──見つけましたよ……零人」  何故、彼女は自分を追ってくるのだ。
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