1人が本棚に入れています
本棚に追加
A:赤ちゃんカフェが欲しい。
B:赤ちゃん連れでも利用できる、的な?
A:いや、メイドカフェや、ねこカフェのノリで、赤ちゃん。
B:赤ちゃん…。
A:「いつでも会いにいける赤ちゃん」!
B:まぁ、赤ちゃんは可愛いけど、お金払ってでも会いたいかな?
A:会いたいに決まってるでしょう!
少子化が問題となっているこの時代、赤ちゃんは希少価値!
お金払います!っていうか、積ませてください!
B:えー、でも赤ちゃんでしょう?
A:じゃあ、ちょっとやってみよう。私、スタッフね。
B:私、客ね。
A:「お客様、ドリンクはいかがでしょうか」
B:「あ、はい、お願いします」
A:「では上から順に、すこやか、はぐくみ、ほほえみ…」
B:「まって、これ粉ミルク?」
A:「はい、こちらキャストの赤ちゃんが哺乳瓶で
ミルクを飲んでる姿をそばで見守ることができます」
B:「じゃあ、こっちのフードメニューは…」
A:「専門のシェフが作る、月齢に合わせた離乳食。
もちろん、すべてアレルギー対応済みでございます」
B:「え?客用のメニューは?」
A:「ぷっ(失笑)、失礼ですがお客様は何か月児でいらっしゃいますか?」
B:「ないのかよ!じゃあ、赤ちゃんの抱っこはできるの?」
A:「大変申し訳ございません。
キャストにお手を触れることは、ご遠慮いただいております」
B:「え、触れないの?赤ちゃんカフェの一番のメインじゃないの?」
A:「実は今までに、こっそりキャストにキスをせまろうとしたり、
自分の乳を咥えさせようとしたり、はちみつを与えようとしたり、
あとスプーンや箸を共用するなど様々なトラブルがございまして…
キャストの健康に影響いたしますので、何卒ご理解願います」
B:「えぇ?そんなことするやついるの?」
A:「残念ながら。
目に入れても痛くないほどかわいい!とおっしゃいながら、
キャストを危険にさらすごお客様は一定数いらっしゃいます。
…ただし、例外もございます」
B:「例えば?」
A:「歩行技術習得中のキャストがつかまり立ちするときに、
偶然お客様を掴んでしまった場合は、問題ございません。
あくまでもキャスト主体でお考え下さい」
B:「一緒に遊んだりは?」
A:「まずはこちらで指定した、安心安全なおもちゃを、
お客様にご購入していただきます。
購入後は、キープおもちゃとなりますので、
来店時に何度遊んでいただいても結構でございます」
B:「でも赤ちゃんが飽きちゃったら…?」
A:「はい。キャストの好みや気分、成長に応じて新しいボトル…
いえ、おもちゃを入れていただくのがよろしいかと」
B:うーん、やっぱり、赤ちゃんカフェは無理あると思う。
A:まぁまぁ、そんなこと言わずに!
じゃあ、つぎ、私、赤ちゃん役やるね。
B:えー?まだ続くの?もうやめようよ。
A:A:「やーや!」
B:え?
A:「やーや!」
B:なに?もうこれ始まってるの?
A:「やーや!やーや!ぎゃあぁぁぁん」
B:ちょっと、床に大の字はやめて!
スタッフは?スタッフ呼んでくださーい(泣)!
最初のコメントを投稿しよう!