赤ちゃんカフェ

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A:赤ちゃんカフェが欲しい。 B:赤ちゃん連れでも利用できる、的な? A:いや、メイドカフェや、ねこカフェのノリで、赤ちゃん。 B:赤ちゃん…。 A:「いつでも会いにいける赤ちゃん」! B:まぁ、赤ちゃんは可愛いけど、お金払ってでも会いたいかな? A:会いたいに決まってるでしょう!   少子化が問題となっているこの時代、赤ちゃんは希少価値!   お金払います!っていうか、積ませてください! B:えー、でも赤ちゃんでしょう? A:じゃあ、ちょっとやってみよう。私、スタッフね。 B:私、客ね。 A:「お客様、ドリンクはいかがでしょうか」 B:「あ、はい、お願いします」 A:「では上から順に、すこやか、はぐくみ、ほほえみ…」 B:「まって、これ粉ミルク?」 A:「はい、こちらキャストの赤ちゃんが哺乳瓶で    ミルクを飲んでる姿をそばで見守ることができます」 B:「じゃあ、こっちのフードメニューは…」 A:「専門のシェフが作る、月齢に合わせた離乳食。    もちろん、すべてアレルギー対応済みでございます」 B:「え?客用のメニューは?」 A:「ぷっ(失笑)、失礼ですがお客様は何か月児でいらっしゃいますか?」 B:「ないのかよ!じゃあ、赤ちゃんの抱っこはできるの?」 A:「大変申し訳ございません。    キャストにお手を触れることは、ご遠慮いただいております」 B:「え、触れないの?赤ちゃんカフェの一番のメインじゃないの?」 A:「実は今までに、こっそりキャストにキスをせまろうとしたり、    自分の乳を咥えさせようとしたり、はちみつを与えようとしたり、    あとスプーンや箸を共用するなど様々なトラブルがございまして…    キャストの健康に影響いたしますので、何卒ご理解願います」 B:「えぇ?そんなことするやついるの?」 A:「残念ながら。    目に入れても痛くないほどかわいい!とおっしゃいながら、    キャストを危険にさらすごお客様は一定数いらっしゃいます。    …ただし、例外もございます」 B:「例えば?」 A:「歩行技術習得中のキャストがつかまり立ちするときに、    偶然お客様を掴んでしまった場合は、問題ございません。    あくまでもキャスト主体でお考え下さい」 B:「一緒に遊んだりは?」 A:「まずはこちらで指定した、安心安全なおもちゃを、    お客様にご購入していただきます。    購入後は、キープおもちゃとなりますので、    来店時に何度遊んでいただいても結構でございます」 B:「でも赤ちゃんが飽きちゃったら…?」 A:「はい。キャストの好みや気分、成長に応じて新しいボトル…    いえ、おもちゃを入れていただくのがよろしいかと」 B:うーん、やっぱり、赤ちゃんカフェは無理あると思う。 A:まぁまぁ、そんなこと言わずに!   じゃあ、つぎ、私、赤ちゃん役やるね。 B:えー?まだ続くの?もうやめようよ。 A:A:「やーや!」 B:え? A:「やーや!」 B:なに?もうこれ始まってるの? A:「やーや!やーや!ぎゃあぁぁぁん」 B:ちょっと、床に大の字はやめて!   スタッフは?スタッフ呼んでくださーい(泣)!
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