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夕飯後、部屋で携帯をいじっている歩に問い詰める。
「歩、お前、いじめられてないか?」
「えっ?」
驚いたような顔で、俺を見る歩。
「なんで?」
「最近、様子が変だろ。帰る時間が極端に遅くなったり、制服汚したり、、母さんも心配してるぞ。」
歩は、一瞬顔を陰らせたが、すぐに
「あー、最近、生物部で猫を預かっててさ、夢中で遊んでいる内に帰りが遅くなっちゃったんだ。制服がよごれたのもそのせいだよ。」
と、何ともないと言うように笑う。
間髪入れず、ツッコみを入れる。
「何年兄弟やってると思ってんだよ、お前の作り笑いなんてお見通しだ。正直に話せ。」
「…わかったよ。」
歩は、観念したようにポツリと呟いた。
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