なんの話だ

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なんの話だ

.。:*+゜゜+*:.。.*:+☆  ワン、ワンワン!  甲高い鳴き声が響く。  私はそれを追いかけながら、叫ぶ。 「待って――」  前方の長身が振り返って、逃げた仔犬を抱き上げた。 「すみません、この子、急に走り出し(・・・・)ちゃって」 「ははは、いいですよ。元気で可愛いワンちゃんですね」    息を切らせながら謝る私に、爽やかイケメンが微笑んで……。      .。:*+゜゜+*:.。.*:+☆ 「――っていうの、どうかな?」 「うんうん。まさに"妄想"コンテストだな」  僕はいま読書に忙しい。  夢見るように語る妹の話を、テキトーに聞き流す。 (うるさいから、部屋に戻ろ) 「それで素敵な出会いをした私は、そのままその男性と恋に落ちて……」 「お前、食堂の彼はどうなったん?」  雑誌片手に、ついツッコんでしまった。  大体うち、犬飼ってないだろ。        ― おわり ―
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