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ドラゴン退治を見ていたキールの純粋な質問だった。もしかしたら、騎士団に入ることが出来たら、自分も強くなれるのではないか。
そんな期待を込めて尋ねた。
騎士団長から返ってきた言葉は意外なものだった。
「そうだな。まずは、大人になれ」
「は?」
「同じことは二度と言わん」
騎士団長はそう言うと、話すことはもうないと言わんばかりに自分の部下たちの元へと歩いて行ってしまった。
終末の騎士団はその後、隊列を組むと一糸乱れぬ行進でキールたちの村を後にした。生き残ったお年寄りたちはその行進を、両手をすりあわせながら拝んでいた。
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