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大澤さんは、わたしが勤めている会社の社員で、総務部所属。
中学生の男の子を持つシングルマザーだ。
駅の近くのマンション在住。
妖艶というか、独特な雰囲気を纏った、綺麗なお姉さまだ。
そんな妖艶姉さん大澤さんは、何故か、見た目正反対なわたしを、当初から可愛がってくれ、何かと気にかけてくれている。
「今日から新年度ね…。心優ちゃんも…2年目突入?」
『はい。一応、先月末に契約の更新があって、あと半年は首が繋がりました。(笑)』
「今年は新入社員もいないし、特にうちは何も変わらないけどね…。」
『あーー!!す、すみません。(汗)なるほど…だからか…。』
急に思いつき、大声を出してしまったわたし。
そして、勝手に納得するの図。(汗)
「やっぱり心優ちゃん今日ヘンよね。本当に大丈夫?」
『ハハハハ…すみません、本当。でも、全然大丈夫なんで。ご心配ありがとうございます。』
“新年度だから、はじめてだったのかも?
なるほどね、うん…。”
わたしは、そんなことを思いながら、目線の先のあの人の後ろ姿を見つめた。
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