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わたしは、バスに乗り座ってから、ダメ元で、大澤さんに聞いてみることにした。
『あの、大澤さん……。前の方の、通路側に座ってる、グレーのコートの…あの黒髪ストレートの方とかって、その…どなたかご存知でしゅか?』
(↑肝心なところで噛む人)
「グレーのコート?えっ、どの人だろ?……あー、あの人?葵ちゃんのことかな…?」
大澤さんは、あの人の後ろ姿を見つけるなり、しれっと応えた。
『葵…さん?…えっ!大澤さん…知ってる方なんですか!?』
「イヤだ何?どうしたの心優ちゃん⁉葵ちゃんが…どうかした??」
あまりにアッサリ繋がってしまい、それはそれで動揺してしまうわたし。(汗)
『じ、実はですね……。』
わたしは、先週の月曜の夜の出来事を、掻い摘んで大澤さんに話した。
「そうだったのね……。でもまぁ、葵ちゃんらしいかな…?かなり本人的には頑張ったと思うけど…。」
『頑張った…?』
わたしは、首を傾げ大澤さんに訊ねた。
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