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中学の時は、彼氏がいた。
高校の時は、彼氏も彼女もいた。
ただ、その関係は、どれも長くは続かず、恋愛はいつも、わたしの物にはならなかった。
告白される→付き合う→振られる
短いスパンで、毎回その繰り返し。
わたしは恋愛に関して、完全に流されるタイプで、そして何より、ポンコツだった。(泣)
あの人は、なんと…同じ定期バスに乗り込んだ。
“去年は、いなかった筈なんだけど?
見たことあったのかな??”
定期バスは、某家電メーカーの所有するバスで、駅と工場敷地内を往復していた。
敷地内には、工場や営業所、子会社がいくつか入っており、毎朝バスは満員状態だった。
「心優ちゃん、おはよう。」
『……。』
「心優ちゃん?ちょっと…大丈夫??」
『えっ?あぁ…ゴメンなさい。大澤さん、おはようこざいます。(汗)』
大澤さんが、わたしの二人掛けのシートの隣に座った。
「どしたの?朝からボーッとしちゃって…。」
『いえ、そんな…。別に何でも無いです。ハハハハ…。』
「そう…?それならいいけど…。熱とか無いわよね?」
おでこに手を充てられる。
『だ、大丈夫ですって。すみません、本当に…。(汗)』
「具合悪かったら、すぐ帰りなさいね。」
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