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プロローグ
ゾンビ化、誰かがそう言った。
異形の怪物となった人(それは既に人ではない)が次々と誕生し、人を襲い、増えていった。
日本社会は混迷を極めた。瞬く間に異形の怪物の勢力が拡大し、本州、四国、九州は怪物によって占領された。
これが2ヶ月前に起きたことであった。
(https://estar.jp/novels/25905154)
少年の妹もまた、異形の怪物になろうとしていた。妹は『め』を理解しろ、と言い続け、日に日におかしくなっていった。
学園都市で妹と二人、ひっそりと暮らしていた少年だったが、妹を見捨てることも楽にしてやることもできず、完全な怪物になるまで決断ができなかった。
ある日、いつものようにショッピングモールで盗みをはたらいていた少年は「オニイ……チャン……」と喋る怪物と邂逅する。
全てを諦めた少年を救い出したのは、保健室の先生、須田であった。
須田先生に保護された少年は、大国のおもちゃとなった日本の現状を知ることとなる。
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