サンタからの手紙

｢ママー！みてー！！｣

雪がちらちらと降り出した12月の初め、小学１年生の娘の未耶(みや)が、大声で叫びながらこちらへ駆け寄ってきた。

｢こら、未耶！
危ないから走らないの！｣

｢ママ！おてがみとどいてた！！｣

私の注意など聞く耳を持たず、興奮しながら右手に持った紙を私に差し出す。

毎朝、ポストに入っている新聞を取ってくるのが未耶の仕事だ。
今日は新聞と一緒に一枚の便箋がポストに入っていたらしい。

二つ折りになった便箋を受け取り、中を確認する。

『みやちゃんへ
いつもいい子にがんばっているみやちゃんに、とっておきのプレゼントをあげるから楽しみにしていてね。
サンタクロースより』

手紙には、そう書かれていた。

｢サンタさんからのおてがみ！！
とっておきのプレゼントって何だろう～？｣

そう言ってはしゃぐ未耶を見つめながら、私の頭の中は疑問でいっぱいだった。