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「まあ正直、不審者かと思ったし、気が気じゃなかったよ。
でも、今の話を聞いて、未耶の事を大切に想ってくれる人がいることを知れて良かった。」
夫は笑いながらそう言った。
夫の言葉に少し安心したのか、青年も優しく微笑んだ。
「このプレゼントも、祖母が選んだんです。」
そう言いながら、青年は隣に置いた大きな包みを見つめた。
「あ、買いに行ったのは僕なんですけど、僕だとセンスが無いからって、テレビ電話で繋いで祖母が選んだんです。」
今度は苦笑いをしながらそう言った。
お祖母さんが未耶の事を想って一生懸命に選んでくれたことは、想像しただけでも胸が熱くなった。
「きっと未耶も喜ぶよ。ありがとう。
お祖母さんにもきちんとお礼をしたいんだけど、一度お家にお邪魔してもいいかな。」
夫の言葉に、私も頷いた。
「それが…
祖母は6日前に亡くなりまして…」
「えっ!?」
つい大きな声が出てしまった。
想像もしていかなった言葉に、驚くことしか出来なかった。
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