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扉を開けたとたんに、サンタ美人はさっきまでの不機嫌もどこへやら、ジュリアーノに向かって抱きついた。周りに眩しい星がいっぱい飛びそうな、満面の笑顔だ。
ジュリアーノは、びっくりして自分に抱きつく美人を見た。
豊満な胸、流れるような足のライン。
どんな男も悩殺する、グラマラスなボディ。
きつい眼差しの青い瞳に、つややかな黒髪のストレートボブ。
長い黒の睫毛に真紅の口紅。
すらりとした足を出した、紅のクチュールのドレスとピンヒール。
深く入ったスリットがなまめかしい。
すそにはフワフワとした白い羽飾りがついている。
最高に色っぽいゴージャスサンタの登場だ。
「ジュリアーノ、大きくなったじゃないの。見違えちゃったわ! 美形に育ってくれて、母さん嬉しい! サンタになったかいがあったわー!」
美貌の女性はジュリアーノの両頬に軽くキスをすると、バチンとウィンクする。
「死んだはずの母さんが…サンタさんなのですか!?」
ジュリアーノは驚いて、目をしばたかかせた。
後ろで、養父が驚きのあまりチキンを喉に詰まらせ、むせながら叫んだ。
「ごほっ……! ジョルジャ……! お前、いつからサンタに!? いや、いつ生き返ったんだーー! 死んだはずだろ!! 墓場から復活したのか!? 今夜はハロウィンじゃない、クリスマスだぞ!」
美女サンタは、背中の白い大袋を抱えて、ふんと一瞥した。
そのたびに、ドレスの深く開いた胸元から、豊かな胸が谷間を見せて揺れる。
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