クリスマスに嵐を呼ぶ女!!~ジョルジャ母さんは強し~

3/10
前へ
/11ページ
次へ
 扉を開けたとたんに、サンタ美人はさっきまでの不機嫌もどこへやら、ジュリアーノに向かって抱きついた。周りに眩しい星がいっぱい飛びそうな、満面の笑顔だ。  ジュリアーノは、びっくりして自分に抱きつく美人を見た。  豊満な胸、流れるような足のライン。  どんな男も悩殺する、グラマラスなボディ。  きつい眼差しの青い瞳に、つややかな黒髪のストレートボブ。  長い黒の睫毛に真紅の口紅。  すらりとした足を出した、紅のクチュールのドレスとピンヒール。  深く入ったスリットがなまめかしい。  すそにはフワフワとした白い羽飾りがついている。  最高に色っぽいゴージャスサンタの登場だ。 「ジュリアーノ、大きくなったじゃないの。見違えちゃったわ! 美形に育ってくれて、母さん嬉しい! サンタになったかいがあったわー!」  美貌の女性はジュリアーノの両頬に軽くキスをすると、バチンとウィンクする。 「死んだはずの母さんが…サンタさんなのですか!?」  ジュリアーノは驚いて、目をしばたかかせた。  後ろで、養父が驚きのあまりチキンを喉に詰まらせ、むせながら叫んだ。 「ごほっ……! ジョルジャ……! お前、いつからサンタに!? いや、いつ生き返ったんだーー! 死んだはずだろ!! 墓場から復活したのか!? 今夜はハロウィンじゃない、クリスマスだぞ!」  美女サンタは、背中の白い大袋を抱えて、ふんと一瞥した。  そのたびに、ドレスの深く開いた胸元から、豊かな胸が谷間を見せて揺れる。
/11ページ

最初のコメントを投稿しよう!

16人が本棚に入れています
本棚に追加