プロローグ

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プロローグ

前世は王のそばに使える魔女だった。 .それがなんだ、、今では刺客に殺されあっけなく死んだ不幸な人間だ。 ふざけんなという話である。 目を覚ませば周りは木々で囲われており、鳥がさえずり葉の間から光がこぼれている。 そして私の手は小さく地面に倒れていたので少々汚なく服もボロボ口で所々破けていた。 一体どんな事をしていたらここまでひどい状能になるんだ。 痛々しい腕の傷を見るかぎり、どうやら虐待の跡らしく所々に青アザができて、体のどこかが少しでも何かにあたるとズキリと痛みが全身にはしった。 そこで近くに薬草はないか探してみることにした。 薬草は主に傷の治癒などの効果があり、さらにポーションなどにすると魔力を加えた強カな代物ができてしまう。 それほどまでに、薬草というのは危機的状況などに使用される最強アイテムなのだ。 とはいえ、今の体の持ち主の健康状態が最悪であるというのは分かったが、まだ顔を拝見できていない。 このままでは自分がどういう顔で印象に入っているかも分からなくなってしまう。 始めて会う人にとって第一印象はとても重要になってくる。 前世では、そこそこでもなかったが悪いわけでもなかった、しかし、もし今の私の顔がとても目ツキの悪い人だったりしたらどうしよう。 怖がられて近づかれたくないという印象を持たれたら、誰も助けてくれない可能性だってある。 そうなれば終わりだ、、、。 大人ならまだしもこんな小さい幼児に転生してしまえば、当然不便だ。 このまま飢えて死んでしまう可能性だってある。 それなら、まず鏡が必要だ。 しかしこんな森の中にあるはずもない、そこで光の反射を利用することにした。 まず水源さえあれば光が反射して自分の姿を確認する事ができる。 そのためまずは、水音がする方へ耳を向けてみたのだ。 ザ一という音が近くまである事を確認すると、奥へと進んで行く。 少しして木々が開けた場所に着いた。 「わぁ〜水だぁ」 喉の渇きのせいかそれとも、うれしさのせいか思わず声が飛び出ててしまう。 水源のそばまで行き、腰をおろすとまず水をすくいロにふくんだ。 喉があっというまにうるおいを取り戻した、そして本題の顔を写す時がきた。 おそるおそる顔を水に写せば、そこにはルビーのような赤い瞳と灰のように見えた首から上まであるボサボサの銀髪の幼女が写しだされていた。
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