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「もうわかったから!」といわれてしまうほど説明してしまったが、以上が「思うに」という言葉の考察である。  今回「けだし」のかわりに「思うに」という言葉について考えたのは、日常的に使う頻度としてもわかりやすさにしても「思うに」という言葉のほうが馴染みやすいと踏んだからだ。  さて、考察はもう少しだけつづく。「コスモ」というワードに移ろうではないか。  コスモ、またはコスモスとは、調和の取れた状態を指す。秩序的であるともいえる。対義語は「カオス」だ。どうやら秩序や調和という意味から、宇宙や世界などの恒久的で広大な意味を持つようになったらしい。  世界はもってのほか、宇宙はある程度の規則に沿って動く。ミクロの視点では規則性などないように見えるが、視点を広げてみればわかる。地球が太陽の周りをぐるぐると公転し、地球自体も自転している。それは究極の調和であり、秩序的なシステムなのである。  わたしは前段落で「ミクロの視点では規則性などないように見える」といった。だがそれはあくまでそう見えるだけであって、実際はきわめて秩序的なのである。  *** 「タカシ、母さん悲しいよ……」
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