1 愛の砂嵐

7/24
前へ
/80ページ
次へ
 四宮 正和は、今年新卒で入社してきた。  初々しい新入社員たち、といっても3人しかいなかったが、の中では、1人だけ目立つ存在だった。  黒髪をオールバックにした四宮は、男の私から見ても色気の漂ういい男だった。  どこか、危うさも併せ持ったその美しい男は、予想に反して非常に優秀で、すぐに頭角を表してきた。  それに伴いいろいろな噂も聞くようになった。  四宮は、社内の男女問わず誰からも人気があった。  そして、本人もそのことをよく知っているようだった。  そして、その魅力をうまく利用していた。
/80ページ

最初のコメントを投稿しよう!

11人が本棚に入れています
本棚に追加