イジメを受けたけどなんとか生きてる。

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今日から小学生です。 1クラス10人で一年生は2クラスあります。 1-1と1-2です。 私は1-1のクラスになりました。 教室のドアを開け、中に入ります。 「おはよう〜」 ・ ・ ・ ・ 誰も返事をしてくれません。 幼稚園から繰越で入る小学校なので皆、顔見知りです。 聞こえてないのかな? ドアの近くにいた、めぐみちゃんに話しかけます。 めぐみちゃんは小柄な体型でオカッパの髪型をしています。 とても仲がいい友達です。 「おはよう〜」 ・ シーン ・ ・ めぐみちゃんは何も言いません。それどころか、こちらを見てくれません。 しょうがないので、他の人にも話しかけます。 しかし、同じように、無視されます。 昨日まで、いつも通りに仲良くしてたはずなのに??? 私、何かした? 思い出せません。 仕方がないので、一度自分の席に戻ります。 しばらくすると、担任の先生が入ってきました。 「おはようございます。今日から、このクラスの担任になった加賀です。」 背が高い女の先生でした。 すごく身体が細く、弱そうな先生でした。 「それでは自己紹介してもらいます。 一番左前から順番に。」 「加藤直子です。裁縫が好きです、よろしくお願いします。」 「では、拍手!」 パチパチパチパチ 「中島ゆずるです。野球が好きです、よろしくお願いします。」 パチパチパチパチ 「中島恵子です。お母さんと一緒にお菓子作るのが好きです、よろしくお願いします」 パチパチパチパチ 「管幸恵です。バスケットが好きです、よろしくお願いします。」 パチパチパチパチ 「中村文世です。ゲームが好きです、よろしくお願いします。」 「先生ー声が小さすぎて聞こえません!」 クスクスクスクスッ 下を向く私。  「文世さん、もう少し大きな声で自己紹介してくれるかな?」 「(名一杯大きな声で)中村文世です、ゲームが好きです、よろしくお願しましゅ!」 「しましゅだって〜!」 クスクス! 私は顔を赤くして、泣きそうになった。 「コラコラ、人の失敗を笑わない!誰でも一度は失敗するんだから!」 「はーい!」 とりあえず、子供らは大人しくなった。 先生は、次々と指していく。 「次、」 パチパチパチパチ 「次、」 パチパチパチパチ 「次、」 パチパチパチパチ 「次、」 パチパチパチパチ 「では、さいごに右後ろの人!」 「ハイ!菅まみです。スポーツ好きです、よろしくお願いします。」 パチパチパチパチ 「これで全員ですね。よろしくお願いしますね。」 「これから、体育館に移動します。先生のあとについてきてくださいね。」 「はーい!」 クラスの子ども達は移動を始めた。 私は友達の所に近づいた。 「めぐみちゃん、一緒ににいこー!」 すると、めぐみちゃんは こちらを向いて、キッと睨みつける。 「!?」 私がびっくりしていると、別の子がめぐみちゃんを呼びに来て、一緒に行ってしまった。 わからない・・・・、 わからない・・・・、 どうして?・・・・泣 私は一人そこに佇んでいた。 しばらくして、私が居ないことに気がついた先生が迎えに来てくれた。 「どうしたの?」 優しく声をかけてくれた。 「先生、友達とかクラスの皆が無視するの。 昨日まで、一緒に遊んでた子たちも(泣)」 「ケンカしたの?」 「わからないの。突然なの。エーン、エーン」 泣きじゃくる私。 「先生がしっかり言ってあげるからね!」 ニッコリと先生は微笑んでくれた。 安心したので、涙は引っ込んだ。 「さあ、先生と一緒に行きましょう。」 先生は手を繋いでくれた。 私はゆっくりあるきだした。
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