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「だから逮捕ですか」
「そうです」
「それが自分の意志に反して使用されたものであったとしてもですか」
「自分の意志で使用したかどうかは関係ありません」
「何故そうなったのか、何故薬に手を出すことになったのか。それを明らかにしなければ、クスリに手を出す人間は後を絶たないぞ」
「それは私たちの仕事ではありませんよ」
「そんなことで、薬物犯罪を撲滅できると思っているのか!」
山城は右手で作ったこぶしで長机をバンと叩くと立ち上がった。そして隣にいた城陽に「行くぞ」と声をかけて会議室を出た。
(続く)
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