マスター

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✡✡ 咲良の魂の分身のこの猫が これからは、咲良の代わりに 私の側に居てくれるということは… そう、これから この家で暮らすということだ。 「あの、猫さんのことを家族にも 話して良いですか?」 『構わないよ。きっと、大丈夫だろうから』 「ですよね。大丈夫だと、私も思います(笑)」 うん。きっと大丈夫だ。 すでにこの猫のおかげで 私が笑えているから、きっと 夫の夏生(なつお)も、弥生も(しゅう)も 喜んでくれるはずだ。 「猫さんの名前は? 名前はあるんですか?」 『ああ、名前ね。適当に呼んでくれたら 良いよ。タマでも、シロでも(笑)』 「そんな、適当になんて呼べませんよ(笑) でも、シロさんて良いですね。猫さん 綺麗な白猫さんだから♪フフッ」 私が笑いながら、シロという名前を 提案すると、猫は蒼い瞳を細めて 人のように微笑んで頷いていた。
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