第四章 ワンナイト・ジゴロ

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・・・・・・・・・・・ 一行を乗せたリムジンはクラブローリングストーンの 裏口と思われし所で停車した とても大きな店だとしか弘美にはわからなかった 二人の真っ黒なスーツにサングラスの ガードマンに付き添われて 複雑な迷路のような廊下や通路をいくつも通り とうとうクラブの入り口にたどり着いた 入り口には支配人自らが拓哉たち一行を迎え 拓哉に深々と挨拶した 「いらっしゃいませ!櫻崎様」 支配人は穏やかな口調で拓哉達を歓迎した 「突然で申し訳ありませんでした こちらにいるお嬢さん方をおもてなしするのは ここ以外に思いつきませんでね 」 拓哉は穏やかに答えた彼の後ろで 真由美と聡子が顔を見合わせて 嬉しそうにクスクス笑ってる 「数あるクラブの中で今宵は 我ローリングストーンにお越し下さいまして 大変光栄に存じます」 支配人は拓哉一行全員に微笑み歓迎した そして人目につかないように有名人が お忍びでそうするように裏口から最上階にある マスタースイートと書かれている VIPルームに通された そこからは踊り狂っている下のフロア全体が見渡せた 拓哉は弘美たちが興奮して 目を輝かせている所を見て満足した
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