1.ブラックサンタ

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最初に異変に気づいたのは兄さんだった。 屈んでいた体制を元に戻して窓の方へと目をやっている。 僕はいつもの様に呆れた顔をして、しゃがみ込んだまま兄さんに問いかけた。 (´・ω・`)「……どうしたの?行くよ?」 (`・ω・´)「いや……ここ何処か開いてないか?やけに寒いし……風の音も聞こえてな」 (;´・ω・`)「放っとこうよ、僕らが開けたわけじゃないんだしさ」 (`・ω・´)「でも閉めないと疑われるのは俺たちだぞ?大丈夫すぐ終わるから」 そう言い、兄さんは窓の方へ向かい目を動かす。 幸い目的の窓はすぐ見つかったのか、本が入っている棚の上に乗ると一番上の小さな窓に手を伸ばした。 閉め忘れに気づかなかったのだろうか。小さい窓だからありえないことは無い。 が、閉めようとした兄の手がピタリと止まると、僕は近くまで駆け寄り下から見上げた。 (´・ω・`)「……閉めないの?」 (`・ω・´)「いや、閉めようとしたんだが……白い毛?みたいなのが挟まってて……」 (´・ω・`)「……毛?学校じゃ何も飼ってないし、野生動物でも登って―――」
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