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「しょぼんってさ、サンタ信じてる?」
(´・ω・`)「……サンタ?」
('A`)「おう、サンタ。プレゼント持ってきてくれるやつ」
友人からの突然の質問に、僕は首を傾げて考える。
暫くしてから「信じてないかな」と答えると彼はつまらなさそうに上体をそらした。
('A`)「なぁんだよ、夢ねぇなー」
(´・ω・`)「もう僕らも高校生だよ。サンタクロースにプレゼント貰う歳でもないし、当たり前じゃん」
('A`)「まぁなー……俺も小学生の時に父ちゃんから言われたからなー……」
サンタクロース。
子供にとっては欲しいものを何でもくれる夢のような存在は僕らにとっては正に幻想のようなものだ。
確かに昔は欲しいものを一年に一度くれたものだが、今では親からお金を渡され好きな物を買えと言われる始末。
夢も希望もあったもんじゃない。
本当にいるのならばこんな腐れた高校生にならずに夢や希望に溢れた、良い青年になっているはずだ。
そんな夢を壊すのは不条理な現実であり、夢のないこの世界だけれど。
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