ブラックサンタのようです。

1.ブラックサンタ

(　＾ω＾)「おっお！ただいまだおー！」

二人納得したように話している最中、なんとも気の抜けた優しい声が聞こえた。
思わずそちらに目を向けると頬肉を蓄えたもう一人の友人が、唐揚げ片手に僕らの方へ手を振っている。

('A`)「おうブーン。学食の唐揚げは買えたのか？」

(＊＾ω＾)「勿論だお！チャイム鳴って真っ先に行った甲斐があったお！」

そう言いながらブーンはドクオの隣の席に座った。
モグモグと肉を頬張る姿はどこかハムスターのよう。
けれど前にドクオが「肉が肉食ってる」と言ってたのを思い出してしまって、僕は笑いを誤魔化すように大きく頷くことにした。

(´･ω･`)「そりゃ、ブーンの足に適う人思い浮かばないからねえ」

(　＾ω＾)「ふふー、褒めても何も出ないお～……ところでドクオもしょぼんも何の話してたんだお？」

('A`)「サンタの話」

(　＾ω＾)「え、サンタさん？」

(´･ω･`)「そうそう、サンタクロースはいるのか？って話」

('A`)「んで、今の所いないって方向で決着してる」