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「お客様? 大丈夫ですか? お客様?」
マスターがカウンターの中から出て来て、カウンター席で酔い潰れている女性に声をかけた。
(あっ、さっき入って来た綺麗な人。えっ、もう? 早くね?)
瞬はマスターと女性の様子を見て、一緒に来ていた仲間にそっと声をかけた。
「あっ、悪ぃ! 俺、今日抜けるわ。あとは、お前らで上手くヤレよ」
「あぁ、分かった」
瞬がその場から離れるとすかさず、一緒につれて来た女が瞬に声をかけた。
「瞬、どこ行くの?」
「あ、ごめんね。ちょっと、知り合いがいて酔ってるみたいだから、一緒に帰るね。ごめんね」
「えぇぇ、せっかく、瞬と今日一緒にいれると思ったのにぃ…」
「あはは、ごめんって。また今度、付き合うからさ」
「絶対だよ! 約束だからねぇ」
「ふっ…」
瞬は誤魔化すように女の頭をポンポンとして微笑み、マスターの元に向かった。瞬がマスターに声をかける。
「マスター、彼女、どれくらい飲んだの?」
「カクテルを4杯、立て続けに一気に飲んで……3杯目で止めたんですが、酔いたいからどうしてもって…」
話を聞いてすぐに酔い潰れた原因が分かった。女性が飲んだカクテルはアルコール度数の高いカクテルで、それを4杯も一気に飲めば酔い潰れるのも当然だ。
「そっか。俺、彼女と知り合いだから、タクシーで送って行くよ。彼女の分、いくら?」
瞬は女性の分の支払いをして、女性の腕を取り背中におぶって店を出た。女性をおぶったまま少し歩き、考えていた。
(さて、どうしようか。今日の合コン最悪だったし、綺麗なお姉さん見つけたし、やっぱこのまま帰すのはもったいないよな…)
瞬は偶然通りがかったタクシーを停めて、女性を乗せ一緒に乗り込み運転手に道案内した。タクシーが着いた場所はラブホテル。瞬は料金を払い、女性の腕を取りまた背中におぶってタクシーを降り、ホテルの中に入った。
適当に部屋を決め、女性を抱え枕に頭を乗せて寝かせた。女性の頬に触れ、顔を寄せて声をかける。
「ねぇ、ほんとに起きないの? 俺、襲っちゃうよ…って、聞こえてないか」
(綺麗な人…)
瞬は女性の顔を見つめそっと唇を重ねた。柔らかく弾力のある唇。瞬は食むように唇を重ね、少し開いた唇の隙間に舌を滑り込ませた。女性の口の中は飲んだカクテルの味が残っていた。
瞬の舌は動かない女性の舌に触れ、下からすくいゆっくりと絡めていく。絡める度に溢れる唾液が女性の口の端から零れ、瞬は舌で舐め取る。
一旦唇を離して服を脱いで裸になり、女性の服に手をかけ1枚ずつ服を脱がせて、ベッドの下に2人の服を落とす。
照明を枕元だけにし女性の唇にもう一度口づけ、そこから耳や首筋、鎖骨を通り胸へと瞬は唇を這わせた。なめらかな肌、手で触れると掌に吸い付くようにもっちりとした肌触り。
「胸、やわらかっ……気持ちいい…」
片手で胸を揉みながら、もう片方の先端を口に含み舌で弄び尖らせ、胸から腹、内腿と手で肌をなぞる。すると女性の口から小さな吐息が漏れた。
「ん…? 寝てても感じるんだ…じゃ、こっちも…」
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