幸運の女神

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「 おめでとうございます」 目を覚ますと にっこりと天使が笑う もしかして お迎え 寝起きで ぼんやりしている 俺に 「おめでとうございます」 天使はもう一度答える 金髪碧眼 背中に銀の羽 文字通り天使の笑顔で 「誰? 」 その問いに 「幸運の女神です おめでとうございます お客様に金運が授かりました」 「金運 お金」 「もしかして やっとまともな就職 正社員になれるのか?」 一気に目が冷めた 俺は布団から飛び起きる すると 幸運の女神 「お客様がお持ちの幸運は 金運です 金運限定 仕事運とかではございませんから それは 無いです」 「お客様 喜んて下さい 数千円 数万円で無く何億もの大金が入って来ます お客様のお給料が上がらなくても 将来 リストラされましても お金に困ることだけは ございませんから ご安心下さい」と 天使の笑顔 「まあ 今の御時世 そうそう 良い就職先なんて 見つからないわな」 「もしかして 遺産相続」 「では無いですね」 「 遺産相続だと 親戚の誰かが無くなったという事だから 幸運とは言わないか」 「お客様 何か 勘違いされてません?」 「たしか 日本では親族いがに遺産を相続させるのは 色々大変のでは? 遺産相続となりますと ご親族となりますよね」 幸運の女神は 俺の顔を 覗き込む 「お客様のご親族に そんなお金持ち いらっしゃいます?」 「それに 相続人 全員に配分される事になりますから かなりの大金になりますが いらっしゃいますか? そんなお金持ち ご親族に 」 なんなんだこいつ 「遺産相続 合った事の無い 赤の他人に 遺産相続する人いませんよ そういうのは そんな話 殆どが詐欺ですよ お気をつけ下さい」 「わかってる」 「ですよね お客様にはそんな大金渡せるお知り合いいらっしゃいませんしね」 と又 笑顔   笑顔で俺の親族と友人一同 まとめて ディスられてるような   「じゃ 逆玉とか?」  「お客様 先ほど 金運のみと  申し上げましたが」 「結婚運 恋愛運は ございません」 きっぱりと笑顔で答える幸運の女神 なんか ムカつく 「でも お客様 ご安心下さい このままお一人のまま お年を召されても ご病気になられても 金運はだけはお持ちですので  お金に困られる事はございませんので  一生お一人でも 大丈夫ですよ」 「地獄の沙汰も金次第など申しますしね」 と 幸運の女神 天使の笑顔で答える 「 お金が入るのは嬉しいですが もう少し 言い方は無いんですか? なんか むかつくんですけど」 「申し訳ございません 私達 女神は 嘘はつけないんです」と 頭を下げた 謝って要るとは 1ミクロンも思えないが 「そうですか  で 仕事運は無く 親族 友人一同金がなく 恋愛運も無くもてない 俺はどうしたら 大金が入って来るんですか?」 「 !?!お客様 御自分の事よくご存知ですよね」 と天使の笑顔だが そこで 笑うな 「お客様 お着替えになって 宝くじ ロトシックス 買いに行きましょう たしか今 キャリーオーバーしていますよ」 「さっそく行きましょう 良かったですね 早くすみます私の仕事も早く終わります」 つまり 俺が 大金を手にするには 宝くじしかないと わかってはいるが こうはっきりと言われると 「今 キャンペーン中で 幸運の予約が 詰まっていますので」 「申し上げにくいのですが早くしていただくと ありがたいのですが」 「宝くじ買いに行きましょう  ロトシックスしかありません」 って 念を押すな 張り倒したくなったが 幸運が逃げるより 祟られる 神罰が落ちそうだ 一応 女神だし  俺は急いで パジャマから服を着替える 早くこのムカつく女神に離れたい
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