ダイエットしたい

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ダイエットしたい

だいたい、なぜダイエットしたいのかというと… あたしには密かに思いを寄せている人がいる。 それは隣のクラスのシュンくんだ。 シュンくんはバスケ部の主将で 生徒副会長もやっていて 背が高くて、手足が長くて、シュッとしていて、 「ミスター北高」の呼び名も高い、 スーパーモテ男子だ。 当然シュンくんを好きな女子は掃いて捨てるほどいて どう考えても私の手など届かない存在なのだが、 女子バスケ部の主将であるマコトと幼なじみの私は シュンくんと話す機会が奇跡的に多い。 話すとシュンくんはとてもあたりが柔らかくて こんな私にも親切にしてくれるし、 ますます好きになってしまった。 勘の鋭いマコトは私の思いにすぐに気がつき、 それとなくシュンくんに色々と聞いてくれて、 シュンくんに彼女がいないことと、好きなタイプは 美味しそうにご飯を食べるコであることがわかった。 「頑張りなよ、アズサ!シュンが好きなんでしょ?」 「でも…あたしなんか…」 「自信がないの?」 「あたし、きっとシュンくんより体重あるもん」 「じゃあ頑張ってダイエットしなよ!!」 マコトに言わせると、ダイエットして 自分に自信が持てたら、 きっとシュンくんに告白できるはず、と。 「あんたのご飯の食べ方はホントに美味しそう なんだから、絶対いけるって!!」 …それだけか、私のチャームポイント(泣) ちなみにマコトには彼氏がいる。 なので、全面的私を応援してくれると言うのだが…。 食べることが何より一番好きな私にとって、 ダイエットは敵以外の何者でもなかったのだ…。 それは…。
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