美味しい食べ物に溢れた世の中が悪い?

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かたや、私はぽっちゃり体型の高校2年。 上手く言えばぽっちゃり。 正直に言って、デブ。 小学生までは普通の体型だったが、中学生になるとブクブクと太っていった。 私には1年中、食欲の秋。 どうして世の中は、美味しい食べ物に溢れているんだろう。 そんな私が告白なんて出来なかった。 自分に自信がないだけではなく、このぽっちゃり体型。 こうして喋るだけでいい。 付き合うなんて、夢のまた夢。 放課後になり私は帰りの準備をしていると、肩より少し長めのサラサラ髪にスラリと伸びた脚をした可愛い女子が扉から顔を覗かせていた。 私の方向を見ると、笑顔を見せて言った。 「亮〜!帰ろ」 亮⁉︎ 呼び捨て⁉︎ 私が驚いて「亮」と呼ばれた人を見ると、見た事のないようなキリッとした顔をして手を挙げた。 私は驚いて思わず聞いてしまった。 「あの子、誰?」 「オレの彼女。可愛いだろう? 先週、告白して付き合う事になったんだ。 オレ、彼女みたいな細くてサラサラ髪の子がタイプなんだよね。 じゃあ、加賀美。またな〜。」 「う…ん。またね」 告白する前に振られた。 涙も出ない。 男ってやっぱり、痩せてる女子が好きなんだよね。 わかっていたけれど、見せつけられた現実。 失恋にはやけ食いだよね。 あぁ、世の中に美味しい食べ物が溢れているから我儘なボディが出来上がってしまうのよ。
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