脱・我儘ボディ

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胡散臭さを感じつつも、彼の「痩せた」の言葉は嬉しかった。 近所のおばちゃんしか気づいてくれなかったのに。 私は若干恥ずかしさを隠しながら、御礼を言った。 「ありがとうございます」 「僕、黒木直哉。君は?」 「加賀美 桃です。」 「桃ちゃんね。よろしく! それじゃ、また朝に会おうね。」 彼は茶色がかった髪を靡かせて、家の近くで曲がって行った。 人懐っこくて、人の変化に気づく。 私はあの人が走ってたのを、気づかなかった。 彼はまさにモテる男なんだろうと、後姿を立ち止まって見つめた。 そんな事を思って見つめていると、彼が振り返って手を振ってきた。 私は驚いたけれど、思わず手を振ってしまった後で新たな決意をする。 イケメンに会えたし、ランニング兼ウォーキングを頑張ろう!
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