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あと少し、少しだけ手を伸ばせたら
それが叶わないから今日もあなたを陰から見ている
誰よりもあなたの近くにいるのに話しかけることができない
こんなに大好きなのに…!
ああ、大好き、だいすき、ダイスキ!!
なんで雌豚どもは私の大切な人に近づくの!?
あんな奴いらない!一番近いのは私じゃないといけないの!!
何をやってもあいつらは近づいてくる!
…ほら、もうあいつらがいなくなったよ、二人っきりだね
やっとこっちを向いてくれたのに、なんでそんなに怯えているの?
ほら、そんな顔しないで…
「なんだよ、この真っ黒な塊!!!!」
俺の目の前には確かに動いている黒い塊がいる
中心辺りに突起が二つある程度で、あとはドロッとした雰囲気の塊だ
手を伸ばしているようにも見えるが到底届きそうもない
俺の横には親友が確実に居るはずなのに、こいつはこれが見えてないのか!?
「なに言ってんのお前、そこにある黒いものっていったら影くらいしかないだろ」
………は、どういうことだよ…
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