最終章「紅い月の真実、永遠の契約」

9/17
前へ
/206ページ
次へ
「壱流、好きよ」 「ったく、お前は。元闇姫と呼ばれるだけあるな。こんなにも強くて大胆で…」 「あの、壱流…?」 「こんな暴れ馬、俺じゃなきゃ手なずけなれそうにないな」 「暴れ馬って私のこと?」 それはいままで言われた中でもひどい言葉。 「他に誰がいるんだ?だってそうだろ?喧嘩を売られればどんな小さな喧嘩だって買う。誰よりも負けず嫌いで、男は容赦なく殴るし。普通の女とは違って可愛げなんてねぇし、めったに笑顔を見せない堅物美少女」 「壱流、私のことバカにしてるの?」 腹立たしいというより、なんで壱流がこんなことを言っているのか気になった。契約したばかりだというのに…。 「俺はそんな闇華が好きだ」 「なっ…」 「お前の悪いとこも良いところもすぐに見つけられる。それに今のは褒めてんだぜ」 「褒めてるってどこが?」 「ぜんぶひっくるめて闇華のことを愛してるってこと」 そんなの…そんなこというなんて反則すぎる。
/206ページ

最初のコメントを投稿しよう!

160人が本棚に入れています
本棚に追加