最終章「紅い月の真実、永遠の契約」

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「そういえば、壱流が暴走してるとき協力してくれた人が…って、あれ?」 「そんな奴いたのか?」 「いたわ。だって私その人と話を…」 気付いたらその人の姿はなかった。 得体の知れないあの人は一体なんだったの? 「そんなことより闇華。これ、どうすればいい?さすがに弁償とかそういう問題では済まないよな」 「えっと……」 壱流は狗遠の街の半分以上を壊滅させた。怪我人はいるし、多くの人を犠牲にした。 「さすがに灰となって消えてしまった吸血鬼を生き返らせることはできないけど、ほかはなんとか出来ると思うよ」 「白銀先生。どうしてここに?」 「彼が呼びに来てくれたんだ。とはいっても、間に合わなかったけどね」 「姉貴〜!!」 「幻夢!?」 私を見るなり、嬉しそうに走ってきて抱きつく幻夢。 「幻夢、闇華は俺の女だ」 「それは前にも聞きました。だから、なんだつっていうんですか?」 「不用意に近付くなって言ってんだ!」 「炎帝さん、怪我の手当ては俺がするからこっちに来なさい」 「はい」 「それよりも一度、俺の研究を手伝ってみないかい?」 「あの、白銀先生…?」 微妙に距離が近いのだけど…気のせい?
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