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ある日の朝、見慣れない男性が私の乗車する駅の次の駅から乗ってきた。
歳は同じくらい。
背広は着ていないけど学生では無い感じ。
小さめのボディバックを斜めにしているだけで手持ちの荷物はない。
背は高く、髪は栗色で少しクリクリしている、天パかしら・・・
細いあごに高い鼻、薄めの唇、憂いのある目・・・
結構好み・・・
毎日の楽しみが出来た。
この人を目で追ってしまう・・・
毎日同じ時間、同じ車両の、同じドアから乗車する。この人もそうみたいで殆ど毎日見かける。今日は私のすぐ後ろにいる。ドア側にいる私を守るかのように壁ドンならぬドアドンをしてくれている。違うのは私の向き、私はドアの方に向いている。ああ、逆にしておけばよかった・・・ドアドンのその手はたまにプルプルしている。
私を守ってくれている・・・
妄想が私を幸せにする。
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