満員電車

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 月曜日、また1週間が始まる。 月曜日の満員電車は特にイャ。みんな休み明けで疲れているのか1週間が始まるから陰鬱なのかピリピリしている。 でも今の私は違う、彼に会えるかもしれないからドキドキしている。あんなにイャだった満員電車なのに・・・ 彼の駅でいつもと同じように一度ホームに降りて最後に乗り込む。今日彼は私より先に電車に乗ってしまった。これではダメ。 ハズレ・・・  彼のことが気になってから既に2ヶ月。さすがに彼も私の存在をわかっているはず。ダメモトの行動に出ることにした。 彼の駅で私が一度降りるとき、彼を見つけて目線を送る。目が合えばさりげなく会釈する。これを繰り返すことにした。 毎日のミッションはドキドキした。なかなかうまくいかない・・・  それでも毎日同じことを繰り返すうちに目が合い、微笑むことが出来るようになってきた。 そして、ついにこの日が来た。彼が声をかけてくれた。 「おはよう。」 「あっ、おはようございます。」 「今日も混んでいるね。」 「はい。」  それから毎日、彼は私を混雑から守ってくれる。 ドアの側・・・ ドアドン・・・ 毎日の満員電車が楽しい・・・ そして、徐々に距離が縮まってきた・・・のかな・・・でも会話はない。
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