顧栄伝

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彦先故郷へ帰る。 4. 長沙王乂為驃騎,復以榮為長史。乂敗,轉成都王穎丞相從事中郎。惠帝幸臨漳,以榮兼侍中,遣行園陵。會張方據洛,不得進,避之陳留。及帝西遷長安,徵為散騎常侍,以世亂不應,遂還吳。東海王越聚兵於徐州,以榮為軍諮祭酒。 (訳) 長沙(ちょうさ)王の司馬乂(しばがい)が驃騎となると 再び顧栄は長史となった。 司馬乂が敗れると、 成都王の司馬穎(しばえい)丞相(じょうしょう)從事中郎(じゅうじちゅうろう)に転任した。 恵帝は臨漳(りんしょう)に御幸すると 顧栄に侍中を兼任させ 園陵(えんりょう)へと向かわせた。 ちょうど張方(ちょうほう)が洛に據っていて 進む事が出来なくなり、陳留(ちんりゅう)へ避難した。 帝が西の長安へ遷ると 顧栄を徵し出して散騎常侍(さんきじょうじ)に 任命しようとしたが、 世の擾乱に応じられぬとして 遂には呉へ帰ってしまった。 東海王の司馬越が徐州で兵を集め、 顧栄を軍諮祭酒に任じた。 (註釈) 雇用主がバタバタ倒れていく。 顧栄は優秀で人望あるみたいだから、 みんな使いたがるのかな。 しまいには皇帝の要請無視して 実家に帰ってしまった。 八王の乱って、読んでる俺らですら うんざりする程グダグダだから、 当事者的にはもっとなんだろうな。 陸機と陸雲の最期のことも 伝え聞いて、いよいよ 「だめだこいつら、付き合いきれん」 と考えたのかもしれない。 2022.6.1
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