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走る
走っている。ずっと。もう何時間走っただろうか、いくら走っても疲れない。けれど、いくら走っても景色は変わらない。
「いったいここはどこなんだよ。」
俺はそう叫んだ。いくら走っても変わらない。さすがにそんなところにいるのは寂しいではないか。
「お前が望むからこうしたのじゃ。」
俺の叫びに答える声が聞こえる。もしや、ここには別の誰かがいるのかもしれない。
「お前が疲れないでずっと走れたらいいのにというからこうしたのじゃ。それに文句をつけるとはなんて奴じゃ。」
「俺は俺だ。」
そう思わず返事をしてしまった。そう思ったことは事実だがこうしてほしいとは誰も頼んでいない。
「神様にそんな生意気な口答えをするとは……お前は一生ここにいるのじゃ。」
俺はこの走っても疲れない世界から出ることはできなかった。
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