シーン2 放課後の部活動

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「ええかな? ほんならやり方を説明するから、まずこれが弓」 「あっ、はい」 副部長に弓を手渡される。 「ほんで、これが矢」 次いで矢を手渡された瞬間。 初姫の身体が、意思と関係なく勝手に動いた。 「ちょ、アカンって」 副部長が慌てて、初姫を止めようとしたとき、勝手に弓を引いた初姫の手から、勢いよく矢が放たれる。 ――ビシュッ! 空気を切り裂いて飛んだ矢が、的の図星に突き刺さった。 「嘘やん!」 副部長だけでなく、その場にいた全員が驚嘆の声をあげる。 「あんた、勝手にしたらアカンやん」 「すみません」 初姫は素直に謝った。 「まぁ、ええわ。ほな、もう一回やってみて」 矢を手渡される。 「はい」 初姫が返事をするよりも早く、また勝手に身体が動いた。 ――ビシュッ! 空気を切り裂いて飛んだ矢は、最初の矢の(やじり)を貫いて、的に突き刺さった。
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