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「ぼっちゃん。ぼっちゃんが愛してくれたこのボディを、来年は変えなければいけません。もうこのボディは作れないと、8年前に言われてしまいました」  わたしは両腕に抱えていた花束を置きながら、ぼっちゃんに問いかけます。 「ぼっちゃんとの思い出は、全て覚えています。どんなにボディが変わっても、わたしの記憶媒体は全て覚えています。それでもわたしは『ロボット』ではないのでしょうか?」  石の下に眠るぼっちゃんは、今日も答えてくれませんでした。
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