0人が本棚に入れています
本棚に追加
➁
「えーと、おでこの広さかな？」
「ブー、このおでこはチャームポイントですぅ（ぺちぺち）」
「あそう、じゃあ、口かな？」
「この、ぷっくりリップス、わたし気に入ってるの♡（ちゅっちゅ）」
「そうかじゃあ……目じゃないですか？」
「この黒目がちの、クルきらーん☆ とした瞳で見つめられたら、どんな男もイチコロよ！（ぱちぱちぱっちん）」
「つまり、私は男ではないと」
「なにそれ！ 左くん、どーゆー意味なのよぅ！！」
「ははは……スルーしてください。えーと……あーじゃあ、鼻かな？」
「ピンポピンポピンポーン！ ……って、ん？ ちょっとまてよ……えーと、つまり、左くんは、わたしのおでこと口と目と鼻に問題があると見ていた、と、そういうことになりはしない？」
「それは、司さん、その通りですが、気のせいにしときましょうか」
「わかりました。そうしておきましょう。……ってなるかっ！！ あそー、あっそーなの、へー、左くんにはわたしのこのキュートなお顔の魅力がまあっっったく届いていなかったってことなのね！ あーそー、あー傷ついたぁ傷ついたぁ（号泣）」
「ごめんなさい、すみません」
「ハイ、許す！（ニッコリ）」
「相変わらず、感情の切り替えが尋常ではないですね」
「わたしはどんなことがあっても、謝られたら許すのだ！ どうだ、参ったか！ がっはっはっ」
「参りました」
「うんうん、わかればよろしい」
「では話を戻しますけど、司さんの鼻、そんなにおかしくないですよ。何が気に入らないの？」
最初のコメントを投稿しよう！