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「はあ~、今日もかっこいい~!草凪(くさなぎ)さん」
今日もわたしは会社の近くにあるカフェに、同僚の美子(みこ)を引き連れてやってきた。
社食の方が安いからとなかなか付き合ってはくれないのだけれど、週に1,2回はこうして付き合ってくれるのだけれど。
彼女はいつもわたしを呆れ顔で眺めながら、ハムサンドを頬張っている。
「まゆ、毎度のことながら言動が中学生だよね。恋に恋してるというか」
わたし、佐原麻由香(さはらまゆか)は友人や仲のいい同僚からは「まゆ」と呼ばれている。
恋愛経験ゼロのわたしが恋をしているのは、カフェのマスターをしている草凪さんだ。
眼鏡をかけた大人の落ち着いた雰囲気の彼に、2か月前に一目ぼれをしてそれからずっとカフェに通い詰めている。
「まゆ、毎日通い詰めてる努力は認めるけどね。やってることストーカーと変わらないからね」
「ストーカーってひどい!わたしだって、彼氏ほしいの!頑張ってるの!」
初恋の幼稚園の先生から始まって、コロコロ好きな人が変わってきた。
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