#64『錦上花を添えよ』

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アードラーの真意のうかがえない問いかけに、ノティーツブーフは俯きがちに答えた。 ノティーツブーフからすれば、彼は何を考えているかわからない存在だ。表情も豊かな方ではないし目つきなどは鋭い方だ。下手な返しをすると怒られそうだとノティーツブーフは思った。 「もったいねーな。」 「…それってどういうことですか?」 「……いや別に。」 「え…?どういうことですか…。」 「ま、分かるまでそのまんまでいいだろ。さっきの話、忘れてくれてもいいから。」 そう言うとアードラーは、訓練場を去った。
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