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「ルナのこと、どう思う?」
「彼女のことですか?………そうですね。私と似ているかと。」
「似てる?…興味深いわね。具体的にどこが?」
「…形容し難いですね。でも、なんとなく…感じませんか?」
アートラータはそう問いかけられ、「そうね」と相槌を打って考え始めた。
「……申し訳ないけど、今のところは全く。」
「仕方ないですよ。私との付き合いがまだ浅いので。分かれという方が無茶でしたね。すみません。」
オルティスは眉をひそめて申し訳なさそうに笑った。
そうこうしている間に部屋の前に着いたのか、立ち止まる。無言のまま、オルティスを見つめて一度瞬きをすると「それじゃぁ」と一言だけ投げかけて、踵を返した。
オルティスはその背を見届けると目の色を変えた。そして数回ノックをする。
「あ、ごめん。私としたことが…ごめん。」
「いえ、こちらこそ。」
「あー…えっとどうぞ、入って。」
シェイネは、オルティスに入るよう促す。オルティスはペコリと一度軽く礼をして部屋に入るとその部屋には本がたくさん広げられていた。
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