3人が本棚に入れています
本棚に追加
「フラストレーションくらい他のもので解消できないかな。」
「生憎、そこまで器用ではないので。」
「じゃぁ一個質問。」
「なんです?」
「裏表がある人間か?お前。」
「……答えによってはどうされるおつもりで?」
「どうもしないよ。ただ気になっただけ。似たもの同士、仲良くしようよ。」
「……裏表の概念はくだらないですね。私には裏も表もありません。二面性があるだけです。……貴女と仲良くしたいのは私も一緒ですよ。」
「…うん。全くおんなじだ。なら私の話を理解してくれ。」
「聞きましょう。」
「君の友達が危機に瀕しても離れるなよ。その場に留まり続けろ。何も失いたくないのなら。」
「……信じましょう。その代わり私の数少ない友を失った暁には、貴女を噛み殺しましょう。」
「じゃぁ美味しい肉に仕上げておこうか。この肉でフラストレーションはどうにかなるかい?」
「……フラストレーションなら、最近は簡単に解消されていますよ。安心してください。それに、貴女は嘘をつかないということがよく分かりました。……私の友人を頼みます。どうか、私と二人きりの時は、チャーリーと呼んでください。」
「チャーリー?」
「もし、貴女が何かを見て、その忠告をしたのであれば私のすぐそばにいた方に「チャーリーを知っているか」と尋ねてください。」
「……分かった。何が何だか分からないけど。」
「じきに分かりますよ。」
オルティスは端末を取り出して、QRコードを表示させて差し出した。
最初のコメントを投稿しよう!