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#65『バカンスセラピー』
シェイネは、重い体を起こし、目を擦る。そして欠伸をかき、凝り固まった体をぐーっと伸ばす。
「おはよう。ねぼすけさん。」
「おはよ〜……?」
シェイネは、まだ開ききっていない目で声の主を見つめる。黒いお揃いのトレーナーを身につけ、チャックは胸より少し上、鎖骨があるあたりまで上げられている。
紺色の髪が下ろされているのが見える。そして顔を見ると不服そうな顔をしたバートリーがいた。
「おわっ、サン!?」
「昨晩夜更かしでも?」
「実は、シャーロットちゃんに感情云々のことで個人的に付き合ってもらってな。今何時だ?」
「六時。」
「………うっし。二度寝するわ。おやすみ。」
「は?」
「え?」
「寝かす訳ないでしょ。」
「いや寝かしてよ。こっちはシャーロットちゃんにしごかれて疲れてんのよ。おやすみ。」
「ルナ。」
「何言っても動いてやらねーからな。」
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