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一方、その頃ミシェルはジルと一緒にスパーリングをしていた。
「なんで…スパーリング…!?」
「スタミナ、動体視力、瞬間的な打撃の重さを鍛えるためさ。」
「しゅ、何?」
「瞬間的な打撃の重さを鍛えるためさ。要はパワー。」
「な、なんで!?」
「早けりゃいいってもんじゃないよ。たまにはパワーで、ねぇ!」
「うわっ!?」
バランスを崩したミシェルをジルが支える。ミシェルが照れ臭そうに笑う。
「すまないねぇ。つい強くやりすぎてしまった。こうやってスパーリングできる相手っていうのはそうそういなくてねぇ。」
「あはは…。私も筋力とかないから、なんていうんだろう…力の差を実感できて、頑張らなくちゃって思うよ。」
「頑張りすぎも禁物だよ?」
「分かってるよ。私も人間だよ。ちゃんと怠惰になる時だってあるよ。」
「興味深いねぇ?どんな感じなんだい?芋女子になったり?」
「え…私そんなにダサいイメージある?」
「まさか。ギャップ云々を考えてのことさ。」
「そっか…よかった。」
「休憩しようか。冬にやるものとしてはいい感じに代謝も上がるだろうし、いい感じに汗もかいてあったまるだろう?」
「うん。」
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