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ハサミでユタの腹を裂き、内臓を取り出す。内臓はふわふわと宙を舞いながらあたり一面を白く染める。
取れかけた目を、新しく付け替える。古いおもちゃ入れから見つけた、血よりも赤いボタン。
ユタ、今度の目は、赤色だよ。人間離れした赤い瞳、それもきっとよく似合う。
すぐにぺちゃんこになってしまう綿の代わりに、今度はおかくずをつめてあげるね。
土で汚れてしまった白い肌。かわいそうなユタ。すぐにまた、すべすべした新しいシルクの肌をはってあげるから。
大丈夫、大丈夫。
ユタは死んでなんかいない。
ユタは何度だって復活する。
何度だって生き返る。
ほらその証拠に、
新しい赤色の瞳で、私をまっすぐに見つめてくれている。
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