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ぼくは、美和ちゃんと話すことが出来ない。 なんでだかわからないけど、心臓がバクバクいって 話せなくなってしまうんだ。 美和ちゃんに話しかけられても、 そっけない返事しか出来ない。 なんでだろう…… ぼくは病気なんだろうか…… 美和ちゃんとは、新学年の最初の席替えで 隣同士になった。 ぼくが教科書を忘れたとき、 「一緒に見ようね」 と言ってくれて、ぼくはとても嬉しかった。 でも、そのあとから急に話せなくなったんだ。 本当はもっと話したいのにな。 なんでだろう…… その後、席替えがあって、ぼくと美和ちゃんは 遠くになってしまった。 美和ちゃんは誰にでも優しくて、 ぼくが教科書を忘れたときのように、 他の子と一緒に教科書を見ていた。 ぼくはそれを見て、とてもいやな気分になったけど、 理由はわからなかった。
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