翻訳師匠

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冬も本番で、朝は寒さで目が覚める程になって参りました。 私は朝起きると庭の掃除をするのですが、犬のシズカの器の水が凍っている日もございました。 先生は書斎の火鉢を新調され、一回り大きなモノになりました。 私は庭を掃除した後、その火鉢の炭に火を入れます。 暑がりで寒がりという先生は、家のあらゆるところに火鉢を置いておられます。 居間と食堂、書斎の火鉢の火が小さくなると、 「要君、炭を頼む」 と書斎から大声で私に仰います。 その度に私は炭を火鉢に焼べるのですが、その炭も紀州から煙の出ない炭を持って来てもらっている様です。
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