打ち切りまでの経緯

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 更に5年後。オウガボウル連載500回突破。 「お疲れ様でぃーす!」  テンション高めに七代目担当相馬(そうま)が仕事場に入って来る。 「いやあ、オウボウの最新ゲームが面白過ぎてつい徹夜しちゃいやした! そろそろ次のシリーズの展開を考えないといけないのにダメですねこりゃ! さて次はどんな敵を登場させやしょうか。ゲームに登場させることを想定してイカしたデザインにしやせんとね!」 「あー、相馬君相馬君」  話の腰を折るようにマンガ家は立派なペンダコができた手を突き出した。 「前の担当から聞いてない? 今やってるナメロウ星編で連載を終えるって」  相馬はわざとらしくのけぞり背中をドアにぶつけた。 「せ、先生! マジで言ってるんすか?」 「うん。割とマジだよ」 「いやいやいや! それは無いっすわ! オウボウは今やジャンパの大黒柱! 先生にやめられたら雑誌の終わりっす!」 「でも連載も10年にもなるし、さすがにマンネリ化はいなめないよ。これ以上描いても蛇足だよ蛇足」 「ぶっちゃけ内容なんてどうだっていいんす! 続けることに意義があるんす! お願いしやす! もう少しだけ! もう少しだけ続けて下せえ! どうかこの通りです! でないと俺のクビが飛びやす!」  土下座したまま懇願し、何度も額を床に叩きつける相馬の姿に、マンガ家の心はあっさりと折れた。 「わ、わかったわかった。そこまで言うなら……。本当にもう少しだけだよ?」
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